英モータースポーツ業界にクサビ!
コスワースレーシング社/マツウラ
5ヶ年のテクニカルパートナーシップを契約締結
マツウラとテクニカルパートナーシップ契約に署名の
コスワースレーシング社ゲラントCホワイト取締役(中央)
マツウラ松浦副社長(右)、MMP社J.ジョーンズ社長(左)
マツウラは、英国モータースポーツ界でレーシングエンジン専門メーカーのコスワースレーシング社との間で、
マツウラの最先端5軸加工技術を含むマツウラ製マシニングセンタシステムを同社へ導入し、
5ヶ年のテクニカルパートナーシップ契約をこの程、締結しました。
この契約締結により、5軸マシニングセンタV-Max800/5AXとMC-800VGUが2003年春、
同社の研究開発部門へ導入、5軸加工の初期調査と研究が実施されました。
引き続きモータースポーツ界や航空宇宙業界などで高い評価がある3軸および4軸、
5軸型のマツウラマシニングセンタを生産現場へ相次ぎ導入し、本格生産稼動に入る予定です。
またこの提携には、2003年から2004年までの全アプリケーションサポートと、
同社ならびにマツウラ本社と英国のマツウラ拠点であるMMP社のトレーニングも含まています。
この契約に際して、同社製造担当取締役ゲラントCホワイト氏は
「この提携は当社にとって大きな飛躍と捉えています。
マツウラは私達が必要とする3軸、4軸ならびに5軸の豊富な実績ある機械を持ち、加えて変化の早い私達のハイテクビジネスを、
英国のオールラウンドに対応する基礎能力は勿論、重要かつ必須なアプリケーション技術、
さらにサービスサポート能力を完全に備えています。
この提携を機に、今後の当社のモータースポーツビジネスの発展に期待すること大であります」と話していました。
提携後のコスワースレーシング社製造担当取締役ゲラントCホワイト氏(中央)、
松浦勝俊マツウラ副社長(右)J.ジョーンズMMP社長(左)
コスワースレーシング(Cosworth Racing)社の横顔
1998年、前身のコスワースエンジニアリング社のレーシング部門がフォード社に買収され、
コスワースレーシング社が設立(同社の技術部門と製造部門はアウディ社に買収され、現在コスワーステクノロジー社という別会社になっています)。
コスワースレーシング社は、英国のモータースポーツビジネスの中心的な地域の総称ともなっているモータースポーツバレー※の一角、
ノースサンプトンに本社を、米国カリフォルニアに支社をおき、従業員は英国650名、米国75名の725名を擁しています
(※Matsuura NEWS!No.122 平成14年11月号4〜5ページをご覧ください)。
同社はレーシングエンジンの専門メーカーで、前身のコスワースエンジニアリング社時代も含めれば、40余年の歴史を持っています。
今シーズンのF1では、Jaguar(フォード)、Jordan、Minavdiの3チームにエンジンを供給することになり、
かつ北米中心のCARTにも、今年度から向う2年間の1社エンジン供給契約を得ましたので、
全チームにエンジンを供給することになりました。
マツウラと同社は、同社の前身であるコスワースエンジニアリング社の時代の1990年代から、
マシニングセンタを納入していますが、これらの納入機械は全て、1998年の会社分割の際に、
別会社のコスワーステクノロジー社に引き取られたため、コスワースレーシング社としては初めての取引になります。
マツウラとの今回の提携は、2000年のウイリアムズF1社とのタイアップが引き金となっているものと思われますが、
同社の前身時代の豊富な稼動実績を踏まえたのでしょう。
この提携によって、コスワース社とマツウラはさらに英国モータースポーツビジネス、
中でもF1業界へさらに大きく浸透できることが予想されます。
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