No.146 油揚げ消費量全国1位 2007(平成19)年11月号掲載


 福井は日本のドマン中「日本のヘソ福井」第146回は「油揚げ消費量全国1位」の話です。

 油揚げとは、豆腐を110℃から120℃の低温の油で揚げ、さらに180℃から200℃の高温の油で二度揚げして作ります。
福井の食卓では厚揚げ(通常の油揚げより厚みがある)を使った料理が多く見られます。
総務省が行なった「平成16〜18年度家計調査にみる品目別支出金額及び購入数量の都道府県庁所在地ランキング」によれば、 福井市の油揚げ(厚揚げ、がんもどきの合計)の購入額が6,452円で全国1位です。
全国平均3,291円と比較すれば2倍近い消費量で、福井人の"油揚げ好き"を物語っています。

 特に有名なのは福井県と石川県の県境の竹田で作られる「竹田の油揚げ」です。
竹田から白山を拝む山に登る修行僧が集まる宿場の村として栄えました。
また雪が多く冬場は交通が閉ざされるので、油揚げは肉や魚に代わる貴重なたんぱく源でした。
永平寺では精進料理に油揚げが使われ、宗教心の厚い福井では一般家庭に油揚げの料理が広まったとも言われています。

 油揚げの原材料は大豆であり、更年期障害に効果があるイソフラボンが豊富な健康食品です。
油揚げは、健康長寿の福井を支えている食材と言えるのではないでしょうか。