No.135 和紙で作られた布 2005(平成17)年5月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第135回は『和紙で作られた布』の話。

 和紙糸と絹糸で作ったユニークな商品「マッサージタオル」を開発。
「ほかにはない新しい商品を将来に残したい」と福井県丹生郡にある協和テキスタイル株式会社の笠嶋社長が考案、 発想から四ヶ月かけて商品化にこぎつけて[ECHIZEN(えちぜん)原糸]と名付けました。

 和紙を細かく切って、よりをかけ、熱や油を加えて強化することで伸縮性が少なく、水に弱い紙の欠点を克服。
高い通気性や保湿性に優れた和紙の特徴に加え、紫外線を防止するなどの効果もあります。
帽子やシャツ、ズボンなど全身をコーディネートできる商品をそろえ、売り出しています。
「価格は少し割高ですが、和紙は植物で出来ているため、燃やしても有害物質がほとんどでない」と笠嶋社長の話。
同社では、この糸を使って、肌着やワンピースなどの衣料品をはじめ、ブランケットなど約二十種類を商品化しています。

 「和紙繊維はまだまだこれからの物で、現在も研究開発を続けており、Tシャツ、ジーンズなど数点の製品の試作にとり掛っています。 パンツやランニングシャツといったアンダーウェア、さらにベビーウェアにも力を入れていきたい」と将来構想を持たれています。
和紙100%の商品の完成も間近です。

 福井は繊維王国と言われ、繊維産業全盛の時代がありました。
しかし中国などアジア圏に生産拠点が移り廃業する企業が後を絶たない状況です。
その中で、繊維との本道を変えず、中身を変えることで新しい市場を開拓する福井人の心意気を実感します。