No.134 米パン 2005(平成17)年3月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第134回は『米パン』の話。

 「近年、小麦の輸入で米の消費が落ち込んでいる。 パンを食べることは止められないが、米で小麦よりおいしいパンを作ろうと考えた」と話される、福井の義元孝司さん。
義元さんが作るパンは「米パン」と呼ばれ、減農薬、化学肥料不使用の福井産コシヒカリで作られた安心、安全なパンです。

 2004年10月に「米パン倶楽部」(福井市黒丸町)を設立。
倶楽部で作るパンは、微細米粉85%を原料に、小麦グルテン15%を加えて作っています。
水分含有率が高いため、「なめらかな舌触りで、のどごしもやさしいし、もっちりとした食感でおいしい」と好評を博しています。

 また、宅配も行っていて、「農家が持っている保有米を"米パン"にかえていきたい」という思いから、 米パン一年分(食パン2斤×16回)と米一俵(コシヒカリ一等米)との交換も行っています。
義元さんは「地産地消が目的なので、半径3`以内で販売したい」と話されています。

 倶楽部では米パン作りの体験も実施。
「生地作りから、型成、焼き、食事会など楽しい時間を過ごして、米パン作りを楽しんでほしい」と。
そのため一グループ(約5名まで)が限度。
義元さんは「みんなで作っていきたい」と話し、米パン作りから販売までのノウハウや情報を希望者に公開しています。

 お米の家庭での消費が減る中、福井から新しい食文化に挑戦する話です。