No.113 二次電池の正極材料製造
2001(平成13)年7月号掲載
福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第113回目は、「二次電池の正極材料製造」の話しです。
今の生活に欠かせない携帯電話やノートパソコンなど、これら小型軽量で高機能な機器は、
殆どが「二次電池」を利用しています。
この二次電池という言葉は、一回使って終わりという従来の軽量電池などを、
「一次電池」という分類にしたとき、何回でも充電・放電を繰り返すことが出来るものを「二次電池」といいます。
この二次電池が、私達の身の回りで今最も使われ注目されているものです。
この電池は、三洋電機のカドニカ電池で代表されるニッケルカドニウム電池、
ニッケルと水素電池や、5年位前から急伸しているリチウムイオン電池が、二次電池の代表格です。
その電池の正極材料を、福井の株式会社田中化学研究所(社長は田中保氏、本社工場が福井市白方町45砂浜割5-10)が製造。
世界のトップメーカーとして、着実に地位を確保しています。
同社は昭和63年、大阪から福井臨海工業地帯に新工場を建設移転。
ニッケル系とコバルト系の二次電池正極材料を製造。
日本は勿論、世界の殆どの電池メーカーと、共同研究をし供給しています。
パスポートサイズのビデオカメラは、当社の技術があったから商品化できたと思っています──という、
田中保社長の言葉は、二次電池の小型軽量と体積エネルギー密度増量が、
同社の研究成果に大きく反映されています。