No.111 三方でとれる「福井梅」 2001(平成13)年3月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第111回目は三方(みかた)でとれる「福井梅」の話しです。

 天保の時代から始まって、160余年の歴史のある福井県は敦賀の西方にある、三方(みかた)の梅は昔、中心地栽培の地名から”西田梅”とも呼ばれ、 近年では全国的に「福井梅」として知られています。
その名が高まったのは”種が小さく果肉が厚い”という評価が定まったことによるもので、日本海側では最大の収穫量。

 水がきれいで美味しく、穏やかな気候と土壌に育まれ、現在の高品質の梅が誕生するまでに、何回も品種改良された歴史があります。
明治の初め頃、2つ品種を合わせて、有名な「紅映(べにさし)」が生まれ、それまでの「剣先(けんさき)」と並ぶまでになりました。
紅映は名の通り、実が熟してくると日当たりの良い部分が紅色を帯びてくるのに対し、剣先は実の先端部が、やや尖っている品種。
剣先は主に梅酒やシロップ漬けなどに、紅映は全国的にも少ない梅干に適した品種で、梅干や梅酒の両方に使われています。

 「福井梅」のとれる三方地方は、福井県の南西部、若狭地方の敦賀寄り、四季折々に姿を変える絶景の観光地の中心。
この地の歌手、五木ひろしさんも「あまり風邪もひかず健康が維持できるのも三方梅のおかげ」と絶賛。

 特に三方産の梅や梅干は健康面で多くの効用もあり、また大相撲千秋楽の表彰式で優勝力士に贈呈するなど、 話題の多い「福井ブランド」のひとつです。