会長 松浦 正則


 好景気に沸くEU圏でEMOハノーバーが開催され、大変な盛り上がりを見せておりました。
会場は、JIMTOFが開かれるビッグサイトの4倍の広さであり、全ての会場を廻るのには1日では出来ず、3〜4日は掛かり、 私も当社展示ホール27号館とその周辺の数ホール、しかも目的のブース以外を見ることが出来ませんでした。
会場へ入る前の3日間ユーザーを訪問し、グローバル化の中で、したたかに生き残る企業の活力を教えられました。
その一番大きな要素は狩猟民族の歴史文化の奥深さを基にした「ものづくり」であり、何世紀も経て磨き育まれた、 その会社にしか出来ない創意工夫が散りばめられた機械やシステムでした。
例を上げればタバコ包装機メーカー"FOCKE&CO"の生き方でした。
世界シェアの約半数を握りながら、常に技術開発に売上の18%を費やし次々と新しい企画を盛りこんだ新商品を立上げ、 お客様と一体になった「ものづくり」を実践していました。
同社代表から部品加工も同じものは多くて3個しか無く、変化するのが当り前と言い切っておられ、私にとって強烈な印象でした。

 世界中のタバコ会社がお客様であり、マイルドセブンのケースもありました。
先進国では肺ガンとの関係で市場が降下していますが、BRICsを初めとする発展途上国では伸びており、まだまだ拡大基調と先行きに自信を持っておられました。
しかし一方では、煙草以外への「包装」技術の応用も真剣に考えており、誰もが出来なかった品物の包装システムで差別化・独占出来る様に進めており、 「治において乱を忘れず」の言葉通り実践されているのに改めて感服した次第です。


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