金属光造形複合加工技術セミナー開催  - 東京にて -

金属光造形複合加工機「LUMEX 25C」


 マツウラでは、レーザ事業推進室を中心に積極的に金属光造形複合加工に関する加工技術の開発、及び営業活動を実施しています。
昨年7月14日(木)にはマツウラ本社で第1回目の金属光造形複合加工セミナーを開催し、全国から70名以上の方が来社されました。

 今回、関東方面より再度セミナー開催の要望があり第2回目のセミナーを3月3日(金)に財団法人東京都中小企業振興公社・城南地域中小企業振興センターと共同で開催しました。
同センターは、平成15年3月に「ものづくりIT技術開発・実用化支援センター」の新規事業として、マツウラの金属光造形複合加工機「M-PHOTON 25C」を導入。
金属光造形複合加工に関する研究会を立ち上げて、研究を進めています。
同センター(Pio)の研修室にてセミナーを開催し、同センターに常設されている実機を基に実演を見学して頂きました。

 過去のセミナーでは、開発元であるマツウラから機械についての説明が中心でしたが、このセミナーでは、 金属光造形複合加工機で実際に金型を製作・成形している企業の方々に、この加工方法の優れた点を発表して頂きました。
新商品開発時間の短縮、複雑形状化する金型製作などの課題の解決を求め、自動車関連の部品メーカー、大手電気メーカー、玩具メーカーなど、 様々な分野から50名以上の参加がありました。


◆ 実用事例が豊富に紹介されたセミナー


セミナー1 「携帯電話への適応例」
  株式会社 長津製作所 小野 篤 様
 株式会社長津製作所は、神奈川県川崎市に本社・工場があり、プラスチック射出金型製造の最先端企業としてプラスチック製品の生産技術の向上と業界の発展に貢献しています。
小野氏から平成17年9月24日開催された「国際プラスチックフェア2005」に出展した金属光造形複合加工機で製作した携帯電話の金型について説明がありました。
従来の加工方法では、金型製作には駒数16個、加工時間340時間かかりますが、金属光造形複合加工機では駒数1個、加工時間100時間と大幅な時間短縮が可能なことが報告されました。

説明する株式会社長津製作所の小野氏


セミナー2 「サービスビューロとしての実例」
  株式会社 OPMラボラトリー 代表取締役 森本 一穂 様
 株式会社OPMラボラトリーの森本社長からは、接続部品として省スペース、小型・薄型化するコネクタの金型製作への適応例が発表されました。
コネクタのピンピッチは微細化し、また形状は複雑化しており、金属光造形複合加工技術の優位性が説明されました。


セミナー3 「自動車部品への適応例」
  株式会社 テクノス 営業課長 大橋 一勝 様
 株式会社テクノスの大橋課長からは、自動車部品の金型製作における事例から、光造形複合加工技術が実用レベルであることが報告されました。


セミナー4 「家電製品への適応例」
  松下電工 株式会社 生産技術研究所 部長 吉田 徳雄 様
 松下電工株式会社の吉田部長からは、光造形複合加工技術のリーディング企業としての実績が報告されました。
家電関連、情報機器関連、住建関連、照明関連と幅広い分野で実用され、既に金型製作が約200面、量産金型製作が約50面、 そして金型耐久性が10万ショット以上(30万ショット以上の実績もあり)と高いレベルにあることが発表されました。



 参加者からは「光造形複合加工技術は、かなり進歩しており、実用化レベルにあることに驚いた」との声が多数ありました。
また実演見学中には、セミナーで発表した企業に、早速試作依頼をしている方もあり、実用例を多く提示出来たことで、 光造形複合加工技術の実用レベルを証明したセミナーとなりました。


セミナー参加の方々


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