◆◇ ハードからハートへ ◇◆
「武士道」を考える
Matsuura NEWS!平成16年1月号で紹介しましたが、今、100年前に著作された英文が原書の「新渡戸稲造著:武士道」
(原著英文:BUSHIDO−The Soul of Japan)が売れに売れています。
PHP研究所や三笠書房から、ほぼ同時期に現代日本語に新訳したものも、はや初刷から4〜5刷されていますし、
武士道の類似書籍も10数冊、出版され書店の店頭を飾っています。
映画では、「ラストサムライ」が好評ですし、NHKテレビの大河ドラマでは多少ニュアンスはちがいますが「新撰組」が放映されています。
こんな現象は、物質文明を追い求めた反動なのか、はたまたハードにはない「ぽっかり穴のあいたハート」を穴埋めするためのものなのか。
いずれにしろ日本中が「楽して金を儲けることにウツツを抜かしている今の日本」には、
正に1899年12月ペンシルバニア州マルヴァーンで著述した、新渡戸稲造博士の「武士道−日本の魂」が絶対必須条件なのでしょうか。
そして「今の旬」として相撲界で評判の「高見盛」の気合を入れる姿にも、それが二重映しするように思います。
相撲界のロボコップこと「高見盛」が土俵上で気合を入れる姿こそ、一昔前のいい意味で「やぼったい」「あったかい」力士と映りますが、
一方では気合を入れる「高見盛」は、今の世の中を危惧して「このままでは日本は駄目になる」と身体を張って警鐘を鳴らしているようにも思えるからです。
少なくとも私達は、彼の姿から「厳しい訓練・奉仕と共に、人間として基本的な規律・礼儀・挨拶・客儀・服装・作法だけでなく、
日本の法律・政治・経済・社会・文化などについて、日本社会と日本人の規律を取り戻す、最後の機会は今─」と考え、
行動に移さねばならないでしょう。
相撲界のロボコップの人気とは別次元で、身体で訴え続けている“気合”こそ、“正に「武士道−日本の魂」を呼び戻せ”という、無言の行動だと思います。
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