マツウラのテクニカルソリューションに絞り込んだ出展機:
改革へのアプローチ

- IMTS2002 2002年9月4日〜14日 -



 9月4日から11日までの8日間、アメリカはイリノイ州シカゴのミシガン湖畔の総合展示場・ マコーミックプレイスで隔年開催された国際製造技術展、 通称シカゴシヨーIMTS2002(International Manufucturing Technology Show2002)。
このIMTSは欧州で開催のEMO(欧州国際工作機械見本市)、 日本のJIMTOF(日本国際工作機械見本市)とならぶ、世界3大工作機械の関連展示会です。

 21世紀最初の開催となるIMTS2002は、1927年にクリーブランドで第1回が開かれてから、 今回開催の今年で75周年の節目。
さらに会期最終日が昨年の米国同時多発テロの発生した9月11日と、さまざまな節目の開催でした。
北米市場を占うIMTS2002でしたが、世界の市場であるアメリカ市場そのものが、全体として低調気味。
航空機、自動車そしてコンピュータ産業がさらに低下しつつも、 防衛・住宅・医療などの産業が好調を持続するという片肺飛行のなかで、 さらにアメリカでも産業の空洞化が始まっており、 これらの仕事がメキシコやアジアに流れ出していることが、展示会場でひしひしと感じとれました。
そしてIMTS2002を主催したAMT(全米工作機械製造業会)でも 「今回の展示会は実用に即したものが多く、先進性なアピールは殆どなかった」とのコメントを発表するなど、 今の米国景況、特に産業や製造業、経済の実態が浮き彫りになった感の展示会でした。


新型3機種を含む4機種に絞り込んだマツウラ

 マツウラの展示ブース(A-3181)は、IMTS2002の中心的な展示ホール・マコーミックプレース南館(レベル3)ホールAの、 ほぼ中心に面した位置。
マツウラの米国独占販売代理店メソッド社の出展ブース正面の約2/5の面積にマツウラは出展しました。
このホールには、日本メーカー30数社を含む世界の有力メーカーが競って出展するなど、 IMTS全体の中心的なホールです。

 マツウラは、このような市況のなかで新型2機種を含む、 立形マシニングセンタ2機種と横形マシニングセンタ2機種の4機種に絞り込み出展、 ブース来場者への強くアピールに全力を傾けました。

  • 横形MC
      H.Plus-405型 JIS#40,12,000rpm,80tools,PC2

  • 立形MC(新機種)
      V.plus-800型 JIS#40,12,000rpm,30tools

  • 立形MC
      V.Max-800型 JIS#40,20,000rpm,30tools,4/5軸

  • 横形MC(新機種)
      H:plus-630型 CAT#50,12,000rpm,240tools,PS2


     アルミブロックからタイヤホイルの削り出しを実削展示のH.Plus-405型。
    アルミブロックからIT関連パーツの削り出しを実削展示したV.Plus-800型。
    そして5軸制御、主軸20,000回転の高速加工によるメビウスリングの加工を実削展示して、 マツウラの高速加工による5軸機を強烈にアピールしたV.Max-800-5AX型。
    さらにマツウラがIMTS2002で力を入れた、主軸CAT#50による重切削と最大ワーク形状を誇らしげにアピールした H.Plus-630型は、マシニングセンタのパーツであるATCアーム部分の削り出し。

     これら出展した4機種いずれも、実削展示が得意なマツウラが会期中の殆どを、実削加工して展示。
    ブース来場者の注目を一段と高めるよう工夫しました。


    これはベストマシンだ! H.Plus-630型

     特に、米国で初めて披露した横形マシニングセンタの新機種、 H.Plus-630型が「切削能力ならびに各種機能やスペックなど全体的なバランスがきっちりして、 かつ価格は極めてリーズナブル。これならベストマシンになる」と、 ブース来場者のサブデーラー担当者や、ユーザーのオーナーや現場担当者の声。
    また、高速加工による5軸制御を目の前にした、エンドユーザーのオーナーからは 「私達も単なる汎用機による仕事は、加工賃が下って少なくなる一方。 だから付加価値の高く加工が出来る機械を探しているんだ。 V.Max-800の5軸加工は、高速加工で高精度が出ている。 これなら新しい値段の取れる仕事で稼げる」と関心の高さを、話されていました。

     このように、IMTS2002シカゴショーの全体的な結果は、入場者が前回開催の半減という現実ながら、 マツウラブースへの期待と人気そして注目度は、前回以上の中身のある展示会でした。
    高速・高精度加工そして他社にない高付加価値加工が出来る機械メーカーとして、 地道に追究してきたマツウラへの人気と評価は、IMTS2002でも、さらに一段と高いものになりました。

     写真は、注目を集めたIMTS2002のマツウラブースです。





    平成14(2002)年9月14日付「福井新聞」より転載


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