- 暑い夏も彼岸を境として、爽やかな季節になりました。
と思っているうちに、一雨ごとに気温が下がり低気圧が通り過ぎて、木枯らしがやってくる季節です。
10月から11月は、こんな情緒を醸し出し、物思いに耽ける頃です。
でも物思いに耽けるほどの、時間も心のゆとりもなく、世界は目にも止まらぬ速さで変化しています。
- 今世紀初の今秋開催の工作機械展は、世界のビックショーのIMTS2002とJIMTOF2002。
入場者数が前回比較で半減のシカゴIMTS2002は、世界のリーダー国・アメリカの実態を浮き彫りにしました。
引き続き開催のJIMTOF2002は、どのような結果になりましょうか。
祈るような気持ちで今、最後の仕上げを行なっています。
- 日本人はリスクを極端に嫌う人種だが、日本人ほどリスクに無防備な人種もいない。
この100年足らずの歴史の中で、銀行倒産や預金封鎖もあったのに。
すっかり忘れてしまっている――とは、20余年もアメリカで百戦錬磨のビジネス実践をやってきた、某日本人実業家の声。
その人が、「日本人は気でも狂ったのか」といわせたのが、低金利の預貯金利子。
- 勤倹貯蓄に励み、その結果が1000万円の預金が1ヶ年の税引後利子で、
普通預金が80円(年0.001%)、定期預金で1,600円(年0.02%)という馬鹿馬鹿しい事実。
それでも不時や老後に備えた預貯金を、セッセとしている日本人。
「ペイオフや預金封鎖も視野に入れずに――」と、米国帰りの嘆き節も肯けます。
- 物の見方や考え方、行動の仕方は、洋の東西は勿論、歴史や文化、宗教、民族などによって大きく変わっています。
当然のことながら、ビジネスの仕方やリスクの取り方もちがいましょう。
しかしグローバルに産業や経済、金融、政治などが瞬時に伝達され展開される今、
グローバルな視点からみたリスクとリターンを基礎にした、
地道で確実な問題解決が結果として一番の早道のような気がします。
- こんな極めて大事な今、東京ビックサイトで開催のJIMTOF2002。
マツウラも力を入れて出展します。
そしてMatsuura NEWS ! 11月号も、JIMTOF2002開催に合せて、10月末の発行と、
わずか前倒して繰り上げました。
では、また──。
渡辺清一(専務取締役)
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