- 「3月危機」いや「4月危機」だと、ますます騒ぎが大きくなってきました。
円安・株安・債券安・金利安そして物価安。
デフレ現象の偏西風が、日本国中に吹き荒れています。
春一番ならぬ「日本売り」という風が。
日本人が日本を信じなくて誰が日本を信じるのか――という声が、世界から聞こえてくるようです。
- そんな中で欧州大陸では、新しい市場通貨ユーロが動き出しました。
2002年元旦から3億人が参加した、欧州単一通貨のユーロは、
アメリカドルに対抗する通貨手段として、大きな実験を勇敢に試みています。
これが金融・政治・経済・外交・軍事などの世界の力へ、どのようにユーロに表現してくるのか。
ひょっとすると、日本の円はドルとユーロの2通貨に飲み込まれてしまうのでは――。
- だから日本は駄目なんだ、という声が大きいのでしょうか。
某著名なエコノミストが話していましたよ
「最初に結論ありき。もっともらしい議論も、結論に裏付けられて誘導されたもの。
つまり議論やデータは後付けの場合が多いんです」とは、何としたことか。
大手シンクタンクも、エコノミストも、大学の教授も、こんな手法とは思いたくないです。
が、これが本当なら、正に私達は、自分以外は何も信じられないんですか。
はなはだ難しい世の中ですね。
情報化時代、グローバル時代というのに。
いや、これが自己責任なんでしょうね。
- このところ、戦後創業されたタタキ上げの創業者の訃報が目立ちます。
年末ぎりぎりに東京と名古屋の葬儀に参列しましたが、大きな感銘と安堵を胸にできました。
「頑固・正直・技術技能にとことん、こだわり続けた親父でした。
その厳しさが今の私達に、生きています」との継承者の声に、
「まだまだ日本は信じられる」「日本は大丈夫だ」そして、「こんな企業なら心配ない」と実感しました。
- ところで、2002年7月号の本誌マツウラNEWS!で、創刊から満20年、通巻120号を迎えます。
先日、マツウラNEWS!創刊以来のファンから「文字を少し大きく出来ないか」との声も、頂きました。
何とか工夫してみたいと存じます。
では、また──。
渡辺清一(専務取締役)
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