平成13年度:全国職業能力開発促進大会/2001年11月13日〜14日
物づくりは づくり
づくりは がけづくり―とアピール

「技能者の育成」をテーマに、マツウラ山下部長―


山下登志雄製造部長会場の明治記念館

 マツウラ製造部の山下登志雄部長が、平成13年度全国職業能力開発促進大会/経験交流プラザの4部門のひとつ 「技能者の育成」をテーマにした、平成13年11月14日の事例発表講師として出席。
「物づくりは人づくり、人づくりは心がけあってこそ――」とアピールし、 山下部長の好演ぶりに会場につめかけた、160余名の聴取者を唸らせました。

 この大会は、厚生労働省所管の中央職業能力開発協会が主催、厚生労働省とNHKが後援し、 毎年11月に職業能力開発促進月間の啓発行事の一環として開催されたものです。
今回は東京の明治記念館を会場にして、11月13〜14日の2日間に 「21世紀創造性の時代―明日そして未来への挑戦―」をメインテーマとして行われました。

 聴取参加者は、公共および認定職業能力開発校の指導員や、 職業能力向上に携わっている企業などの実務担当者が集い、 相互の経験を交流し具体的かつ効果的な、教育訓練の実施方法などについての知識、 技法の向上を図ることを目的として、本大会は1971(昭和46)年から実施されている、伝統ある大会です。

 今回の事例発表は「技能者育成と技能の継承」をテーマとして、山下部長が登壇。
今いちばんの問題となっている、技能者の育成・確保、熟練技能の継承に向けた取り組みについて、 実際にマツウラの製造工場部門で行われている事例をもとに、発表したものです。

 発表は、マツウラの概況、特に工作機械製造という「物づくり」に取り組んでいる、 生の姿を紹介したあと、マツウラの基本ポリシー「お客様に満足して頂くために」を中心にした 「物づくり」として――
をテーマに、具体的かつ平易な画像と言葉で説明。

 特にマツウラの現状に即して、管理・加工・組立の主要部門にわけて、部門独特の技能をいかに習熟させ、継承し伝えるか。
なかでも、高度熟練技能者やベテラン技能者からの、OJTを中心とした技能の教育と訓練について、 どのように取り組んでいるかを説明しました。
さらに、とりわけ工作機械製造業特有の組立作業における、 特殊技能「キサゲを使用した摺り合わせ作業」に、焦点を合わせ技能の習熟と継承が、 工作機械製造業にとって「大事な生命線的な技能作業」であるか、を強調。
「お手本の偉大さ」「技能は手渡し」が、技能の熟練と、技能修得には極めて大事かを訴えました。

 講師として発表の山下部長は「物づくりの基本は人(人財)づくり、人づくりは心がけづくり。
心がけは“思いやりの心”“気くばりの心”“相手に喜んで頂くという心―”と心得て、 今までもこれからも取り組んで行きたい―」と結びました。

 本大会の発表者としてマツウラで初めて参加した、山下部長は――

 「この大会では、大手企業の現役やOBなど、現場に携わっている方々も大勢出席していました。
皆さんは一様に、技能の熟練と技能継承で大変な苦労を抱えていることが、実感できました。
人づくりは昔から10年と言われていますが、今はスピードの時代。
十把一束でない得意分野への固有技能面での、スキルアップを考えて、 何とか確実な伝承と習熟に努めたいと思っています。
この大会は有料でした。
160余人の方々を前にして、発表したことが本当に伝わったか心配ですが、 この経験を踏まえ今後の私自身と、マツウラのスキルアップに更に活かしていきたい」

――と感想を述べていました。


高度熟練者によるOJT(切削作業)
OJTによる新入社員教育熟練が要求されるキサゲ摺り合わせ作業



前画面へ戻る