教員の企業インターン制度/西沢宏一先生がマツウラで―
やる気があれば必ず出来る!
西沢宏一先生
福井県教員派遣研修制度の福井県内企業へのインターンシップ制度に、福井県立大野東高校教諭の西沢宏一先生(39才)が研修生として参加。 平成12年4月から平成13年3月までの1年間(うち4月から8月まで福井トヨタ自動車で、9月から3月までがマツウラ本社工場で) 現場で実践研修を受けられました。
この制度は平成11年度から始められた制度で、工業系教諭の参加は、西沢宏一先生が3人目。
今回のインターンシップは、西沢先生の研修目的から「物作りへの挑戦」として、 トヨタのハイメカツインカム用自動車エンジンをモデルにして、 約1/3の縮小モデルを「設計から製作まで自分の手で試作する」ことをテーマとされた由。
福井トヨタ自動車では、エンジンの整備を中心とした研修を、そのあとマツウラでは、7月のNCスクール受講から始まって、 1/3に縮小したエンジンの構想設計からはじめ、部材の調達、NCプログラムの作成、さらにNC旋盤やマシニングセンタによる加工、 そして組立調整を現場で実習しながら、実際の「物作り」にチャレンジ。
研修終了後の西沢先生は、次のように話されていました。
「1ヵ年間の研修は学校の教科書から離れたことから、初めは一抹の心配がありました。
しかし物作りの現場を実体験し身体で覚えたことによって、その心配は吹き飛んでしまった思いです。
学校ではモノが完成しなくても、途中でも評価するが、企業は残業してでも完成しなければ評価してくれないし、 認められないことを肌で感じました。一番の苦労は、一品モノの加工で失敗は許されなかったことだったが、 何度も失敗し最後の1〜2週間は残業につぐ残業でやっと完成できた。
私自身、こんなに旨く上がるとは思わなかった。
学校の原動機の授業で、教材として十分使えるものになりました。
これもマツウラの山下製造部長や、現場で私と一緒に取り組まれた、川島宗隆君や多くの皆さんの、指導と支援のお陰です。
この研修で生徒に対する進路のあり方や考え方が、大きく変わったし自信がさらに深まった思いです。
学科が違っても、やるんだという気力があれば、必ず出来ることが1年の研修で身につきました」。
エンジン設計図をもつ西沢宏一先生(右)と川島宗隆君
実習で試作したエンジンモデルを前にして
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