最後は人間の五感――
カジュアル衣料。
昔風にいえば「実用衣料」「普段着」ですが、これを「ユニクロ」ブランドで超合理主義的かつシンプル発想で成功させています。
このユニクロの快進撃の秘密は「低価格・高品質・好センス」を「当り前のことを当り前にやったからだ」と伝えられています。
当り前のことを当り前に」「低価格・高品質・好センス」というキーワードは、私達にとって珍しい事ではありませんが、
この当り前で珍しい事が実行できないところが問題なのでしょう。
この中の「好センス」が、キーワードの中でも極めて重要な事だと思います。
それは、スペースシャトルという最先端の乗り物に搭乗する時も
「一番重要なのは人間の五感」といわれた宇宙飛行士・毛利衛さんの言葉でもわかります。
厳しい事前のトレーニングがあってこそ、この五感が養われ役立つのでしょう。
経済研究所長の新任の弁でも「いろんな統計手法で各種の予測をしますが、
まず勘でひらめき五感でチェックし最後に十分な観察によって結論を出す」由。
この人間のカンやセンスなるものは、弛まぬ個人個人の現場での訓練や、経験による技能・技術・知恵など豊富な積み上げによる、
目に見えない努力があってこそ、磨かれるものでしょう。
Eメールやコンピュータをいくら動かしても、人の心は動かないのと同じです。
人の心を動かすには、自分自身が自ら動いてこそ、それは可能なように思います。
そう言えばマツウラの創業者、故松浦敏男前会長も、この五感の鋭い持ち主だったことを思い出します。
あの「ドタ勘」には脱帽でした。
世の中どんなに変わろうと、「最後は人間の五感」とは、何となく愉快な気がしますね。
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