リニアモータって何?


 LX-1開発後、リニアモータとはどんなものかと、よく尋ねられます。
そもそも、モータとはどんなものなのでしょうか。

 一般に私達が知っているモータと呼ばれている物は、正式には回転型電動機(Electric motor)と呼ばれるもので、 電気エネルギーを回転運動エネルギーに変換させる総称です。
原理的には、発電機の全く逆の発想から生まれた物で、発電機開発の草創期に、ある技師が入力と出力の配線を間違えたことにより、モータの原理が発見されたという話しです。

 回転型モータの場合、図1のように、コイル側より電気を供給することにより、磁束を発生させ、 磁石側に機械的なエネルギーを発生させて、回転運動を生み出します。
一方、リニアモータも原理は回転型モータと全く同じです。
図2のように、リニア(直線的な)モータは回転型モータを直線状に展開した構造になっており、回転型モータの場合の回転運動が、 リニアモータの場合には直線運動になるところに特長があります。



 従来のように、回転型モータを工作機械に利用すれば、回転運動を直線運動に変換する伝達機構が必要になります。
マシニングセンタでは、ボールネジがその機構に相当します。
ところが、リニアモータを工作機械に利用すれば、それ自身が直線運動を生み出すため、伝達機構が不要になり駆動機構が簡単になります。

 伝達機構を利用しないので動力伝達系の歪みやバックラッシュなどがなくなり、機械性能が格段に良くなる利点があります。
あわせて、リニアモータは、摩耗する機構部品を使用していないため、高精度を維持した状態での長時間の高速運転も可能になります。
マツウラのLXシリーズは、このリニアモータの多くの特長を最大限に生かした、最新鋭マシニングセンタといえましょう。


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