No.159 「多様性」 2010(平成22)年10月号掲載


 記録的猛暑が続いた今年の夏も漸く終わり、朝夕などは秋らしく清々しい気候になって来ました。
 さて、夏の間はまさに一方的な暑さに晒されてきた訳ですが、これとは対照的に景気全体は、どうにも寒々しく方向感を欠いた不安定さが目立つ上、公的に発表される統計数値や景気指数と実際に感じる景気との間にやはりギャップを感じてしまいます。

 夏の暑さも一方通行で本当に参ってしまいましたが、この外国為替に介入が必要なほどの急激な円の独歩高も輸出依存度の高い企業にとっては、非常に頭の痛い話です。
 リーマンショック以降、まさに世界景気の牽引役となっている中国市場の台頭など急激な市場変化が顕在化している環境下で、外国為替相場も今後この水準で定着するとなれば、会社を最初から作り直すつもりで臨まないといけないとひしひしと感じております。

 さて、「種(生物)の多様性」という言葉を最近よく耳にします。生態系がバランスを維持する為に必要不可欠なものだそうです。
 工作機械業界も規模こそ他の業界と比べればそれほどでもないですが、多様性の点では実に充実したものがあると思います。
 多様性というのは外部からの撹乱に対して抵抗力を持っているとされており、工作機械業界が世界的にも永らくその地位を保ち続けてきた大きな要因ではないでしょうか。
 今こそその特性を大いに発揮すべき時であります。

 既にご案内の通り、10月28日よりJIMTOF2010(日本国際工作機械見本市)が東京ビッグサイトで開催されます。
 我々も多様性に富んだ魅力的な製品を展示して皆様をマツウラブースにお招きすべく準備しておりますので、是非とも足を運んでいただき、最新の加工ソリューションをご覧頂ければと存じます。