No.135 ソリューションでビジネス 2005(平成17)年3月号掲載


 今年、米国のCAMメーカーであるギブス社の恒例のセールスミーティングで、 これまで連続トップを続けていた米国の代理店を抜いて、マツウラが売上げNo.1に輝きました。

 20年前、超高速マシニングセンタFX-5を開発し、製造・販売を開始した折のことでした。
カナダの子会社エリオット社、マイク・カー社長の販売経験から、超高速切削が可能なギブス社のCAMソフトの採用を強く勧められ、 日本の総代理店権を得たのです。
当時、FX-5の切削能力がすば抜けて高く、そのときに市販されたCAD/CAMでは時間がかかり過ぎてカナダで納入したお客様からクレームがつきました。
世界中のCAMソフトを調べた結果、カリフォルニア州ロサンゼルス市に本社を構えていたギブス社の高速マシニングセンタ用のCAMソフトを お客様で試したところ、結果は上々。
それ以来、FXシリーズを販売するときには必ずギブス社のCAMソフトを同時に進めてきたのです。
お陰様で、ギブス社のCAMソフト約1000セット余りを販売し、ついにトップになることができました。
担当の生産支援システム事業部を全員で称え、喜びを分かち合いました。

 しかし当初は、工作機械メーカーがCAMソフトを販売することがうまく機能せず、 ライバルメーカーのマシンを持っているユーザーや販売している代理店では扱ってもらえず、 1台1台納入先で結果が出るまでがんばりました。
納入後でも、加工する品物が変われば再び指導に行き、いかにお客様に満足してもらえるか、 それを基本に一歩一歩基盤を固め、やっと事業部として短期間で採算に乗せたのです。
そして1990年に代理店権を得て、4年目からベスト5以内を10年続け、14年目にしてついにNo.1となりました。
嬉しいことに、2000年の不況期以来、CS(顧客満足)を高めるためにソリューションビジネスを心がけた結果、 マシニングセンタ単体で販売するよりも、シナジー効果を発揮できる同時販売が伸び、理想的な結果を得ております。
これからもお客様が良い成果を得られるようなソリューションを提案し、お役に立てる企業でありたいと願っています。