No.151 福井は大家族 2009(平成21)年1月号掲載


 福井は日本のド真中!「日本のヘソ」第151回目は「福井は大家族」という話です。

 平成16年の全国消費実態調査によれば、福井県における世帯主の平均月収は36万2,976円、全国47都道府県中24位です。

 しかし世帯当りの実収入となると月額54万919円で全国1位、世帯当りの貯蓄残高も1,630万円で全国1位という調査結果が出ています。

 また、共働き率(夫婦のいる一般世帯数にしめる共働き世帯数の割合)も58.2%と高く、平成7年以降全国1位を継続中。
福井県は一人当りの収入は決して高くはありませんが、世帯収入、世帯貯蓄額が日本一の県です。
生活面でみると外食コストの全国平均が12,043円に比べ、福井県は9,962円と大きく下回っています。
外食よりも自炊する家庭が多く、家族が多ければ多いほど一人当たりの食費は安くなり、貯蓄額に反映しているのではないでしょうか。

 また、県庁所在地である福井市は、コロッケや天ぷら・フライの世帯当りの消費金額が全国1位。
カツレツは2位、焼き鳥も2位とのデータがあります。
複数世帯が同居し、共働きで家計を支えあう福井県。
引退した祖父母は孫の面倒や家事をこなし、外食を控えることで節約する。
ご飯や味噌汁、主な惣菜を祖母が作り、若い世代の好みに合うように出来合いの惣菜を購入していることがわかります。

 個々の生活を大切にしたライフスタイルを保ちつつ、経済効率を追求した「大家族」の形が福井県にはあります。
2008年に行われた全国学力・学習状況調査(全国一斉学力テスト)では、福井県が小学校は全国2位、中学校においては1位となりました。
子供たちが帰宅した家には、祖父母がいる家庭が多いことが要因となっているのではないでしょうか。