No.150 ローカル線ガールズ 2008(平成20)年10月号掲載


 福井は日本のド真ん中!「日本のヘソ福井」第150回目は、「ローカル線ガールズ」の話です。

 福井には、福井市、勝山市、坂井市を結ぶ第三セクター方式の“えちぜん鉄道”というローカル線があります。
以前この路線は京福電気鉄道として運行していましたが、平成11年、12年と続けて列車衝突事故を起こし、全線の列車運行を停止。
平成15年に現在の方式で運転を再開しています。

 このえちぜん鉄道には、運行再開時より女性接客乗務員(アテンダント)が乗務しています。
アテンダントといえば、飛行機のキャビンアテンダントを思い浮かべる方も多いと思いますが、彼らの役割は接客サービスや、緊急時の誘導など。
えちぜん鉄道のアテンダントは、乗車券の販売・回収や観光・接続案内の社内アナウンス、高齢者などの乗車・下車のサポートを行っています。

 開始当初は、全国的にも珍しいローカル線のアテンダントということで、指導者がいるわけでもなく、 何も決まっていない中で、全て手探りで始まりました。
そんな中でアテンダントのみなさんが、試行錯誤を繰り返し、観光客、地元の人、通勤通学客、 それぞれの乗客へのおもてなしを提供しています。
平成20年1月にえちぜん鉄道開業時からアテンダントとして勤務しているチーフの嶋田郁美さんがその仕事の様子や営業再開までの道のりを綴ったノンフィクション本 『ローカル線ガールズ』を全国販売し、新聞やテレビで取上げられ人気となっています。
著書の中には、起ち上げから現在に至る苦労話から、アテンダントの仕事を通して生まれたお客様とのエピソードが綴られています。

 優しい笑顔と声で心のこもったサービスを提供してくれるアテンダントが乗務しているえちぜん鉄道。
ご利用される機会がありましたら、彼女たちの笑顔と心のこもったおもてなしを是非体験してみてください。