No.126 繊維系土木資材で日本最右翼 2003(平成15)年9月号掲載


 福井は日本のドマン中!「日本のヘソ福井」第126回目は「繊維系土木資材で日本最右翼」のはなしです。

 福井は繊維産地、それも衣料を中心とした産地として、つとに有名ですが最近では、 自動車内装材や産業資材・土木資材など、非衣料などの部門が脚光を浴びています。
なかでも昭和40(1965)年頃、いまだ揺籃期であって土木工事に使用される資材として着目され、 いちはやく事業化されたのが福井県春江町の本拠で活躍中の前田工繊株式会社の創業者、前田征利社長です。

 当時トンネルなどの土木工事で、繊維を材料にした資材が使われているという、ひとつの情報をもとに日本で初めて、 それも本格的なビジネスとして展開。
いろいろな試行錯誤の中から、今では盛土補強材・暗渠排水材、軟弱地盤安定シート、 吸出し防止材、河川用護岸材、落石防護壁などの製品を生産供給するばかりか、 これらの製品を使って土木工事の設計施工、そしてメンテナンスまでも包含している、 総合環境保全業の雄として注目されています。

 同社の前田征利社長が30余年前に着目された、繊維の土木資材や産業資材への応用は、 30年余り経た今、自然との調和をテーマとした製品や工法の研究開発につとめられています。
さらにPETボトルのリサイクル品をも土木資材に活用されているなど、新しい革新的な技術開発にも意欲的に挑戦しつづけています。

 さらに同社は、環境対応による河川を生き帰らせようと、コンクリート作り護岸から、 多自然型への護岸への「自然を取り戻す運動」などにも、率先して取り組まれています。
まさに、「人・大地・繊維」を融合した「知恵と技術」で、地球との共生を実現する、大きな価値ある事業を展開しています。
正に日本のドマン中!のことは、ありますね。