新商品紹介
5軸制御立形マシニングセンタ「MX-520」
5軸制御立形マシニングセンタ「MX-520」は、コンパクトな機械サイズでありながら高剛性かつ充分な加工エリア・作業性を確保しています。
機械サイズは、弊社の立形マシニングセンタ「V.Plus-800」と同等となっており、3軸機から5軸機へスムーズな移行を可能にしています。
また、最大工作物寸法D520×H350mm、許容質量150kgを実現、さらに、機械前面からテーブル中心まで385mmとするなど接近性に優れ、作業者の段取り操作時の作業性も充分確保しています。
■特長
1) 優れた接近性の実現
- オペレーターからテーブル中心まで385mm
- 開閉可能な天井カバー採用でクレーン作業を容易に
2) 衝突防止機能IPS :標準搭載
- 機械本体・工具・ワーク・治具間の衝突前に軸移動を停止
- 手動操作時人為的ミスによる機械衝突を防止
- 自動運転時のプログラムミスによる機械衝突を防止
3) 新オペレーティングシステムMIMS : 標準搭載
- 機械ダウンタイムを削減
- 簡単操作
- 熱変位補正機能
- 待機電力削減
■仕様
移動量(X/Y/Z軸) | 630/560/510mm |
A軸回転角度 | -125〜+10deg |
C軸回転角度 | 360deg |
テーブルサイズ | φ300mm、φ500mm |
工作物許容質量 | 150kg |
最大工作物寸法 | φ520×H350mm |
主軸回転速度 | 40〜12,000 min-1 |
工具収容本数 | 40本(チェーンマガジン) |
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▲φ300mmテーブル |
詳細は営業本部 0776-56-8105 へお問い合わせください。
支援機能1 「衝突防止機能 IPS」
IPS とは、Intelligent Protection System(インテリジェント・プロテクション・システム)の頭文字です。
IPS は、外部パソコンを使ってオンラインで干渉チェックを行なえるシステムです。
機械の先行位置情報を基に機械の干渉をチェックし、干渉を予測した場合には機械に停止命令を出力し、干渉を未然に防ぎます。
このシステムによりオペレーターは安心して機械操作が行なえます。
■干渉チェック機能
【手動操作でのチェック】
5軸加工では治具や加工ワークがテーブル上に有るために衝突の危険性のある手動操作を求められます。
IPS は手動操作でも干渉をチェックするので、安心して操作を行なえ、作業者の負担を軽減します。
【自動運転中でのチェック】
自動運転中では、加工によるワーク形状の変化に応じて正確に干渉チェックを行います。
試削りのチェックにおいても安心して行なうことが出来ます。
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▲IPS「手動・自動運転でも衝突防止」 |
■3次元モデルデータ
干渉チェックをする為に、正確な機械・治具・加工ワーク・工具の3次元データが必要になります。
【機械モデルデータ】
本機「MX-520」の機械モデルデータは、IPS と一緒にマツウラからご提供します。
また工具破損などオプションを後付けした場合には有償にてオプションを取り付けた機械モデルをご提供します。
また機械データは編集できないように暗号化されているので、間違って機械モデルデータを変更する危険性はありません。
支援機能2 「新オペレーションシステム MIMS」
MIMS とはMatsuura Intelligent Meister System(マツウラ・インテリジェント・マイスター・システム)の頭文字です。
MIMS は、マツウラが長年構築してきた「良い機械」を実現するためのソフトウェアで、「安心」、「簡単」、「品質」、「環境」の4分野で構成しています。
○リライアビリティ・マイスター(安心)
予防保全支援や機械復旧支援により、故障による機械停止時間を削減します。
■予防保全支援システム
主軸、ATC(工具交換装置)、オイルなどの寿命間近な部品を促し、計画保全を可能にします。
■機械復旧支援システム
機械異常やアラーム発生時の原因を特定し、故障時の機械復旧時間を短縮します。
○オペラビリティ・マイスター(簡単)
様々な段取り作業を支援し、作業者の負担を軽減します。
■工具段取支援システム
リスト作成機能では、NCプログラムから使用工具を算出し、工具マガジン内のNG工具や空きポットのリストを表示します。
またこの画面で工具を主軸に呼び出し、工具長を簡単に測定できます。
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▲MIMS「工具段取支援」 |
■ワーク段取支援システム
ワーク座標の設定専用画面で、測定用プローブを使用して簡単に計測・設定が行なえます。
5軸機専用として傾斜面補正・回転軸補正機能を追加し段取作業の効率化を進めています。
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▲MIMS「ワーク段取支援」 |
■加工支援システム
・クーラント管理 = クーラント量の監視。
・新IPC機能 = 加工用途別に、荒・中・仕上げのレベル設定。
・新安全仕様 = 段取り・自動運転モードを装備し操作性向上。
・加工停止後の再起動 = 再起動で停止前状態に復帰。
○サーマル・マイスター(品質)
主軸回転数に応じた主軸熱変位補正機能を装備しているので安定した品質で加工が出来ます。
○エコ・マイスター(環境)
待機電力の削減を図ります。
■パワーカットオフ機能
待機状態での電力消費を削減する為、夜間無人運転中の加工終了を自動的に検出し、機械を停止状態にしてサーボ電源をオフにします。
■エコ運転機能
エコ運転モードの設定を行った場合、ある一定時間以上動作しない周辺機器(工具マガジン・パレットマガジン)のモータ電源を自動的にOFF します。
動作要求が出た時点で、自動的にモータ電源をON にして周辺機器の動作を開始します。
これにより無駄な消費電力を削減します。
支援ソフトウェア-1
5軸マシニングセンタを最大活用するソフトウェア
「TRUEPATH」(オプション)
MIMS では、安心して機械操作のサポートをします。
IPS ではオンラインPCを使って手動・自動運転中に干渉チェックを実施し衝突防止が出来ます。
更なる的確な加工準備と高品質な加工を行うために、NCプログラムの作成、検証を行なえるソフトウェアが「TRUEPATH」です。
■基本概念
「TRUEPATH」は、あらゆるCAMシステムで作られたCLデータ(工具位置データ)を取り込み、NCプログラムを作成するポストプロセッサです。
ポストプロセッサでありながら、ソフト内にマツウラの5軸マシニングセンタの構造データを持ち、治具・加工ワークを設置したシミュレーションを行えます。
干渉が発生した時点で、不具合NCコードがハイライトされるので問題箇所の特定が容易に行なえます。
さらに、解析・修正・最適化を行い、NCプログラムを作成することが出来るので、オペレーターは安心して加工を行えます。
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▲TRUEPATH 「CLデータで干渉チェック」 |
支援ソフトウェア-2
5軸加工機のNCプログラム作成に威力を発揮する CAMシステム
「GibbsCAM」
5軸制御立形マシニングセンタ「MX-520」を設備した場合、NCプログラム作成は負荷がかかりますが、マツウラのCAM システム「GibbsCAM」が有効です。
「穴加工、エンドミル加工などが行われる部品加工では抜群の操作性と、様々な機能を持っているので、精度の高いプログラムを効率よく作成できます。
今回基本操作と5面加工手順を説明しますが、3次元加工や同時5軸加工などの様々な機能もあります。
■基本操作
- 加工形状の設定は、CAD 機能を使っての直接作図、または2次元、3次元CAD データの直接取込み。
- 複数の工具を使った工程(タップ加工、ポケット加工)を一括設定による処理。
- 実際の加工に即した加工シミュレーションによる高信頼性。
- 同じ工具を使う工程の自動集約。また簡単操作での工程順の変更。
■5面加工手順
- 3次元モデルデータを基本にした加工面の設定。
- 各加工面に必要な加工工程(穴加工、ポケット加工等)の設定。
- 工具集約機能を使って同じ工具を使う工程を集約。
- 加工シミュレーションを使って加工工程のチェックを行い不具合があれば工程の移動を実施。
- 加工機(MX-520)のポストプロセッサを選択してNC プログラムの作成。
- 回転・傾斜中心から加工原点間の距離の設定により割出し加工時の補正データを自動出力(G10、G52)。
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▲GibbsCAM 「工具軌跡データ確認中」 |
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