ユーザーを訪ねて No.135
大手メーカーの協力会社としてグローバルビジネスを支える
株式会社茂木製作所



株式会社 茂木製作所

本社〒320-2107 群馬県高崎市吉井町池779-17
 TEL
 FAX
 URL
 Email
027-387-3681
027-387-8361
http://www.mogiss.com/
info@mogiss.com
第1工場群馬県高崎市吉井町池779-1
第2工場群馬県高崎市吉井町中島390-8
コンプリート事業部群馬県高崎市吉井町神保92-1
プレス金型事業部群馬県藤岡市緑埜943-1
製缶事業部群馬県高崎市倉賀野2453-9
九州工場熊本県玉名郡南関町肥猪4002-1
東京営業所東京都中央区日本橋小網町3-18
スターコート日本橋408
代表者代表取締役社長 茂木 和男 氏
設立昭和47年6月
従業員315名
事業内容リニアガイド部品、XYテーブル部品、ボールネジ部品、
電子機器部品、産業機械部品、プレス金型、治具、
制御盤製作、半導体製造装置・組立・加工

株式会社茂木製作所
▲本社工場



 今回のユーザーを訪ねては、高崎駅から車で南に15分ほどにある株式会社茂木製作所です。
取材には、代表取締役社長茂木和男氏と専務取締役茂木眞弓氏に対応頂きました。
「私は元旋盤職人です。ドリル、バイトも全て自分で作り、キサゲ作業もやりました。 今や従業員250名、6工場の会社になるまで成長しました」と茂木社長。
同社は、大手ベアリングメーカー、空圧機器メーカー、半導体製造装置メーカーの協力会社として、 部品の供給から組立を含めたユニット製品を製造しています。
「20歳の時に町工場からの仕事を請けた時に不渡り手形に遭い、大変悔しい思いをしました。 その悔しさから、大手企業の協力会社になろうと決意しました。 当初は2次下請けからスタートしましたが、努力して直接取引き出来るまで技術力を上げました」と茂木社長。




多数の設備機械と組立ライン

 同社は、取引先の多岐に渡る要請に応えるために、多数の設備機械と複数の組立ラインを持っています。
設備機械は、マシニングセンタで100台、複合・NC旋盤で30台近く、ワイヤー加工機と研削盤が約10台、そしてプレス機械があります。
仕事先からの要請に応えて、あらゆる加工や生産量に対応できる生産システムを構築しています。
また、高精度に仕上げられた部品を同じ工場内の専用組立ラインに送り、適時に製品を作り上げています。
「ある人から“お客様は大きな鍋、釜を持っていて、毎年白いご飯を一杯炊く。 力ある企業は、多くのご飯を持っていってしまうが、必ず2,3粒は底に残っている。 我々は、それらの残りを掻き集めれば生き残れる”と言われ、なるほど大手企業の仕事先を複数持てば生き残れるとのカルチャーショックを受けました。 それで設備と人材に注力し、営業システムを構築しました。 仕事を集めることに専念し、製造と営業の両輪を回し拡張を推し進めました。 結果、お客様の口座が当社の大きな財産となっています。」と茂木社長。


▲平成19年設備の「MAM72-35V」と平成7年設備の「MAM72 S40」


会社ロゴマークに込めた思い

 以前の同社ロゴマークは、三角の中にMOGIと書かれたものでしたが、現在のマークは、ブルーと黄色のラインが会社名の両脇に伸びています。
茂木社長は「ブルーは秋の空、そして黄色はたわわに実った稲穂のイメージです。 “実るほど頭を垂れる稲穂かな”との言葉がありますが、その思いをマークに込めました。 人間は必ず自分の力で大きくなったと勘違いをする。 会社の社員が80人規模になった時に、ある人の言葉で調子に乗って傲慢な人間に自分がなっていることに気付きました。 色んな人に出逢い、助けられた思いを忘れないために、このマークにしました」と。

 また、「量を追う仕事は安定しているが、一方量の変動に翻弄され経営は難しい。 真の協力工場の体制は何かを常に考えてきました。 例えば、生産計画が落ち込んできたときに、我々の仕事は保証されません。 仕事先から“需要が落ちたので発注を減らしたい”と言われた時に、我が社は“分かりました”と言ってきました。 そうすると、需要が戻ったときに一番最初に仕事を回してくれます。 また、仕事先が最先端の開発に企業力を集中し、我が社はその生産を受け持つとの生産体制を作り共に歩んで来ました。 新規生産を委託された時に、採算を考えて断るとライバルへ仕事は回ります。 当社では積極的に受け入れを表明しています。 この様に仕事先が困っている時に、嫌な顔をせず受け入れるとの信頼関係を作ることが協力体制の本質だと思っています」と茂木社長。


休日無人運転への対応


▲横形マシニングセンタ「ES-450HU PC5」のライン

 量産的な加工で、かつ変動する生産に対応するために、同社では多数の多面パレットの横形マシニングセンタを設備しています。
「マシニングセンタの設備を検討したときには、量はそれほど多くは無かったが、多品種生産にどう対応すべきかを検討しました。 また当時週休2日制が言われ、製造業も対応していかないと衰退するとの危機感があり、 土日無人化をやらないといけないと考え多面パレット付きの横形マシニングセンタの導入を進めました」と茂木専務。

 平成7年9月に赤紫色の11面パレット付き横形マシニングセンタ「MAM500HF PC11」3台と5軸制御立形マシニングセンタ「MAM72 S40」を設備。
その後5面パレット付きの「ES-450HU PC5」が4台、また平成19年7月に最新の5軸制御立形マシニングセンタ「MAM72−35V」を設備されました。
「他のマシニングセンタを導入した当初、機械の熱変位で部品の精度が安定せず大変苦労した。 しかしマツウラの機械を導入したところ精度が安定し、またガンドリル仕様を付加したので新しい加工方法にも挑戦でき生産方式が大きく変わった」と茂木社長から評価頂きました。

 同社は、時代の最先端分野であるロボットや半導体産業関連にも進出され、益々部品形状が複雑になり、また高品質を求められています。
しかし量となると最先端だけに安定せず日々変動します。
これに対応するために5軸制御立形マシニングセンタ「MAM72−35V」が中核機として稼動しています。


▲11面パレットを付加した横形マシニングセンタ「MAM500HF PC11」


責任を持たせれば人材は育つ

 同社は6つの工場があり、拡大を進める上で人材確保が重要な課題です。
群馬県には大手企業も多く、それだけ人材の流動性もあり中途採用も積極的に行っています。
「40歳、50歳代の人で経験豊富ですとの評価で採用をしたこともありました。 しかし当社の企業文化に合わない場合が多くありました。 優秀な人材は自前で育てるしかないとの結論です。 人材は、6つの工場に分散しています。 各工場が責任を持って仕事に当たることで人材が育っています」と茂木社長。


 本社、第一工場、第二工場と見学をさせて頂きました。
どの工場にも多数の工作機械が設備され活気に溢れていました。
またそれぞれの工場にある組立ラインでは、精密部品の組立作業が理路整然とレイアウトされており部品加工から組立までの一貫生産の技術力の高さを実感しました。
また同社を取材して、“大手メーカーは開発に集中し、生産は協力会社がバックアップする”との見事な共存関係を知った取材でした。


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