第23回日本国際工作機械見本市



高速・5軸・複合加工による工程集約を実現
変化に対するマツウラのソリューションをアピール


 「モノづくり、人づくり、夢づくり」を統一テーマとしてJIMTOF2006(第23回日本国際工作機械見本市)が11月1日〜8日までの8日間、 東京都有明の東京国際展示場(東京ビックサイト)で開催されました。
本年のJIMTOF2006は、工作機械受注額、工具生産・出荷額が最高水準の中での開催となりました。
日本工作機械工業会がまとめた来場者は、合計で2年前の前回開催と比べ5%増の15万4082人となり、国内の来場者数は同5%増の14万2668人、 海外からは前回とほぼ同じ1万1414人でした。
工作機械の受注好調を反映して連休の3日、4日の来場者はそれぞれ3万人を超えました。
展示方法も更に華やかになり、大型モニターによる展示、説明員によるデモンストレーション、天井からの企業広告、2階建ての展示会場など活気溢れる展示会となりました。


マツウラブース全景

最新鋭機によるソリューション

 マツウラブースは、東2ホールの中央に位置し、黒色を基調にしたヨーロッパ風のレイアウトの展示を行いました。
また正面受付上部に大型スクリーンを設置し、企業紹介ビデオを放映するなど、今までにない試みを随所に配し、 マツウラの技術を余すところなく表現いたしました。

●5軸制御立形マシニングセンタ「MAM72-42V PC2」

 マツウラニュース10月号で紹介しましたMAM72シリーズの最新機種で最大ワークΦ420×H350mmまで加工ができます。
今回の加工デモでは、エンジンブロックの削りだしを行い、5軸加工の試作加工に対する可能性を大きくアピールしました。

MAM72-42Vのサンプル

●5軸制御立形マシニングセンタ「MAM72-3VS」

 パレット数が40枚を装備した長時間無人運転対応5軸加工機の定番です。
今回はパレットシステムの廻りを透明アクリルにて囲い、実際に設備した時に治具の設計に参考になる展示を行いました。

●5軸制御立形リニアモータマシン「LX-0 5AX」

 リニアモータとダイレクトドライブモータ駆動による超高速・高精度加工機です。
加工デモンストレーションは、難削のチタン材における高速加工を実施し、専門家に高い関心を集めていました。

「LX-0 5AX」での説明風景

●5軸複合マシニングセンタ「CUBLEX-25 PC10」

 5軸マシニング・旋削・研削の3つの機能を1台に集約した最新機種です。
加工集約のみでなく、10面パレットを付加することで、長時間無人化運転をアピール。
自動車部品に似せたデモ加工は、3つの加工機能を取り込んだ完成度の高い複合加工技術を実現しました。

●金属光造形複合加工機「LUMEX Avance-25」

 世界初の金属光造形複合加工機LUMEXが新しいコンセプトのもとで新登場いたしました。
レーザ発振器にファイバーレーザを採用し、切削加工主軸回転も60,000min-1を装備しました。
既に金属光造形複合加工機ユーザであり、サービスビューロとして活躍しているOPMラボラトリー社の協力を得て、 不可能を可能にした最先端の金型及び、成形品を展示し加工技術の進化をアピールしました。

LUMEXによる最新金型・成形品


マツウラ5軸ソリューションの展示

 今回新しい試みとして、5軸制御立形マシニングセンタMAM72シリーズをご活用頂いているユーザ様を紹介するコーナーを新設しました。
各社で加工されたサンプル、また企業ガイドの紹介を通じてMAM72シリーズの貢献をアピールしました。
来場された方々は加工サンプルを興味深く観察され、5軸加工が身近になっている状況を認識されていました。

 展示して頂いたユーザ様も会場で積極的に自社の営業活動をされ、ユーザ様と機械メーカーとの新しい関係が築けた展示となりました。
ご協力いただいたユーザー様に感謝いたします。

展示協力会社&展示ワーク内容
協力会社サンプル内容
飯田精機株式会社航空機リブ
株式会社上澤鉄工所電子機器特殊部品
株式会社エヌ・ティー・エスV8エンジンブロック
大羽精研株式会社産業機器部品
株式会社草川精機医療用部品
コスミック有限会社発電用タービンブレード
谷田合金株式会社エンジンヘッドモデル
平和産業株式会社圧縮機エンペラ
株式会社ムサシ自動車産業部品
(50音順)


マツウラ5軸ソリューションコーナー


最新CAD/CAMソリューションの展示

 マツウラが販売しているCAD/CAMシステムGibbsCAMの最新版V8、EUKLIDの最新版2006と合わせて、 新しく5軸加工機を最大活用できるソフト「CAMplete・TruePath V4.0」を日本初公開しました。
このソフトは、5軸マシニングセンタの性能をフルに発揮させる為のプログラム支援ソフトです。
これにより段取り工数の低減や多彩な最適化機能により高品位な5軸加工を可能にします。
マツウラは、5軸加工に関して加工機だけでなく、CAD/CAMから支援ソフトまでトータルソリューションを提案できることをアピールしました。


活気溢れる商談コーナー


学生対象インセンティブセミナー
「ようこそ、夢のある工作機械の世界へ」で松浦社長が講演


 日本工作機械工業会と日本機械学会主催で11月6日にJIMTOF会場で理工系の学生に向けたセミナー、見学会、そして懇親会が開催されました。
全国の大学から350人の学生及び担当教授が出席し、工作機械の素晴らしさを実感する企画となりました。
セミナーでは松浦社長が「世界で活躍する日本の工作機械」と題して講演を行いました。
「日本の工作機械は81年以降、25年間世界一の生産量を続けており、このような業界は他にはありません。 日本の工作機械が世界のあらゆる産業の基礎を支えていると言える」と。
またドイツの中小企業がマツウラのMAM72シリーズを導入し、立会いで来日された時のエピソードを紹介。
「毎日昼食で鮨を食べられ、"日本のライフスタイルの中にもの作りが擦り込まれていることが分かったと"言われたことを通じて、 日本の文化が世界に憧れを持って見られている」と語りました。
懇親会では「是非就職では、工作機械系も検討したい」との声も聞かれ、このセミナーを通じて多くの学生が工作機械業界に興味を持ったようです。


セミナーに参加した学生(写真:日本工作機械工業会 提供)


前画面へ戻る