コーヒーブレイク


旭山動物園

 北海道旭川市にある旭山動物園は、極寒の地にありながら今年7月の入場者数が日本一となっています。
しかし、この動物園には上野動物園のパンダのような「珍獣」がいるわけでもなく、どこの動物園でもみることのできる150種近い動物がほとんどです。
しかし、以前はこの動物園も閉園の危機がありました。
園長と飼育員とが何度も何度も話し合い、知恵を出し合い、それを行動に移していきました。
その結果たどり着いたのが、園内の「見せ方」の工夫。
これが来園者の増えた秘密です。

 一般の人が動物園の動物を見ても「つまらない」との感想を抱くことは少なくありません。
一方、飼育員は日々動物と接しているために、その動物のすばらしさを熟知しています。
そこで飼育員が中心となり考え出したのが、常に動物の側、動物の視点に立った新たな展示方法です。
人気のアザラシ館では、透明の円柱トンネルの中を気持ち良さそうにアザラシが泳ぐ姿が見えます。
アザラシは、とても好奇心の強い動物で、円柱トンネル越しに人間が見えると寄ってきます。
だから見に来る客が多いと、トンネルを通るアザラシが多くなります。
またTVで良く紹介されるホッキョクグマが、水槽に向かって飛び込むのもアザラシと同じです。
水槽の向こうにいる人間の頭が妙に気になりダイビングするのです。
その他でも、「空中散歩するオランウータン」や「水中をもの凄いスピードで泳ぐペンギン」などがあります。
イキイキとしている動物をみることで、人間の側も嬉しくなり、元気になるのではないでしょうか。

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