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スリッパの法則

 ファンドマネージャとして活躍している藤野英人氏が書いた「スリッパの法則」という本が話題になっています。
投資信託(ファンド)とは、多くの投資家のお金を集めてまとめ、株式や債券などを選別し組み合わせて運用実績を図る金融商品です。
この投資信託の運用を職業とするファンドマネージャとして藤野氏は30,000社を超える企業を訪問。
調査しているときに、いくつかの法則のようなものがあることに気がつき、この本にまとめられています。
会社を分析することは簡単ではありません。しかし、経営学や財務諸表について深い知識がなくても、案外ささいなところから、会社の本質が見えるのかもしれません。
いくつかこの本に掲載されている法則を紹介いたします。

「社内でスリッパに履き替える会社に投資すると不思議に儲からない」

 加工工場などでは事務所に入るときにはスリッパに履き替えることは良くあります。
この法則では「会社は家と同じ」と認識している場合に問題があるのではないかと述べられています。

「トイレの汚い会社への投資は必ず失敗する」

 これは良く言われることですが、やはりトイレの状態は、かなり社員のモラルを反映していると言うことです。

「社員同士を"さん"づけで呼び合う会社への投資はリターンが高い」

 "さん"づけで呼び合っている会社は、風通しのよさを物語ると同時に、抜擢人事などで組織の流動性が高く、厳しさの表れとも言えます。

「成熟産業に成長株がある」

 ITなどの成長産業に注目が集まりますが、成熟産業に中にも、革新的な商品やサービスを提供すれば大きく伸びる可能性があります。

 この本には63の法則が紹介されています。
新規の会社との取引やサービスを受ける時に、この法則を思い出してみると、別な見方ができるのでないでしょうか。

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