欧州の物作りに胎動を見た/EMO2003ミラノ展

(新)MAM72-63V・(新)LX-0 5AXの5軸制御機が注目!
予想以上の入場者数と引き会いで大盛況―



 EMO2003ミラノ展が昨秋10月21日から28日までの8日間、イタリアはミラノの国際展示場FIERAで開催されました。
期間中の全来場者数は、2年前のハノーバーEMO2001に比較して若干の減少だったものの、1995年ミラノで開催されたEMO1995ミラノ展とは増加し、 北米と入れ換わって欧州産業に復興・底入れ感が見込めた展示会となりました。

 欧州では今、南欧を中心として産業や経済の本格的な回復を視野に入れた動きも見え、 設備投資への胎動も感じられた時だけの、世界3大国際工作機械展の開催で、その成果が注目されていました。

 出展傾向は、最新技術による新商品の展示というより、ビジネスに直結した実用ビジネス色が強いものが見られ、 特にイタリアの製造業胎頭による、自動車や精密工業を中心とした設備投資意欲も強く感じました。

 そのような状況のEMO2003ミラノ展で、展示会場の中央に位置する第14号ホールに出展したマツウラブースは、 ホールのほぼ中央の出入口に位置した良好な位置であったほか、新商品「MAM72-63V/新5軸立形マシニングセンタ」 「LX-0.5AX/新5軸リニアモータマシン」と、「V.Plus-800/高精度20,000回転・立形マシニングセンタ」 「H.Plus-630/高精度630口12,000回転・横形マシニングセンタ」の改良機種合わせて4機種を出展。
マツウラ恒例の会期中、いずれの機種も実削稼動させ、ブース来場者の注目を集めました。

 特に新商品で出展したマツウラの目玉機種、4/5軸制御加工機に絞り込んだMAM72-63VやLX-0.5AXについて、 来場者の多くから「構造やデザインが良く、機械構造から外観までバランス良くまとまっている」の高評価や、 「1チャッキングによる加工と新技術的なバランスはどうなっている」「マツウラのスピードや実績、特徴などをくわしく知りたい」など、 主として実需者側からの実用的稼動への質問が相次ぎ、30余名のマツウラの特派スタッフや、 現地販売店の担当者は、応対に天手古舞い。

 展示会における引き会いも、2001年EMOハノーバーと比較して、注目の新5軸制御加工機なども増え、 特に自動車やイタリア向けでは金型業、フランス・スイスは主として航空機業界そしてドイツは一般部品加工業などが、目立っていました。

 会期中、全期間EMO会場で来場者の応対をした、海外営業部長とマーケティング部長は異口同音に 「新技術、特に5軸制御加工機やリニアへの質問が多くありました。 台数を4台と絞り込んだこともあって、MAM72-63Vは構造が大変良く、これぞ本当の工作機械だと賞められました。 バランスがとれた、いわゆる顔が良い、ベッピンさん―という、評価でした。 今回のEMOは技術力や新規性を、マツウラブースでアピール出来て、成功したと思う」と現地からリポート。

 また、EMO2003ミラノ展に特派した松浦正則社長と松浦勝俊副社長は「イタリアの業況が第3・四半期でマイナスになったこともあって心配したが、 いざ開幕すると意外に客の入場もあり、実用機に絞り込んだことから引き会いも思った以上あった。 いよいよ欧州市場、欧州の産業が確かに動き出したと実感できた展示会だった。 展示会終了後の動向に注目しているが、5軸制御加工機が複数台の確かな成約に結びつく可能性もある。 これからの努力いかんだが」と話しています。

 実用機に出展を絞り込んだEMO2003ミラノ展の中でも、実用機に実用を重視して作り上げた、マツウラの新商品2機種と、改良型の2機種。
イタリアが欧州市場の物作りの中核を目ざす、秘められたパワーが今回のEMO2003ミラノ展のマツウラブースも、しっかり感じとることが出来ました。


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