福井で3度目の指揮/ソニーの大賀典雄氏
ウィーンの新星ヴァイオリニスト、リディア・バイチと共演

オーケストラ・アンサンブル金沢/名曲コンサートU


ヴァイオリンのリディア・バイチさんに、タクトを振る大賀典雄さん
福井市の福井県立音楽堂で――日刊県民福井編集局写真部撮影


 ソニー取締役・取締会議長や、マツウラ取締役会長を務める、大賀典雄氏(71才)が指揮する 「オーケストラ・アンサンブル金沢/名曲コンサートU」が5月3日、 福井市の福井県立音楽堂で開催(主催:財団法人福井県文化振興事業団、協賛:マツウラ)されました。
一般の音楽ファンに加え、財界関係者も多く足を運ばれ、 約1,200人を超える聴衆が名曲の調べに耳を傾けました。

 大賀典雄氏は、商品企画部門でCDやレコードなどの開発にかかわり、社長、会長などを歴任。
また1985(昭和60)年からマツウラの取締役に、1991(平成3)年10月にはマツウラの取締役会長 (いずれも非常勤)を務めていることもあって、県内でタクトを振るのは今回が3回目。

 今回を含めて3回とも、石川県のプロオーケストラ楽団のアンサンブル金沢との共演で、 F.シューベルトの「未完成D.759交響曲」や、ベートーベンの「交響曲第7番」など計3曲を披露しました。

 オーストリアはウィーンの新星の若手バイオリニスト、リディア・バイチ(19才)さんを迎えた M.ブルッフの「ヴァイオリン協奏曲第1番」では、バイチさんの華麗なバイオリンと管弦楽の調べが、 大賀さんのタクトで一体となって音楽ホールに響き、大勢の観客を魅了しました。

 さらに観客のアンコールに応えて、リディア・バイチさんは、マスネ作曲の「タイスの瞑想曲」を、 そしてアンコールの最後に、ハイドン作曲の「第100番軍隊第3楽章」を奏で、 最高の盛り上がりとなりました。


指揮者:大賀典雄氏が、作品の背景などを説明
福井の公演で3度目は、異例中の異例――



 今回の演奏に先駆けて、コンダクターの大賀典雄さんが、マイク片手にステージに登場。
「福井のコンサートでは前回も、作品の文化や歴史的な背景を説明し、 作曲家の作品に対する心情を話しました。
今回も福井公演のため、3つの作品について簡単に説明しましょう」と、 約15分にわたって、1,200余人の観客を前に話されました。
コンダクターが演奏前に、このように作品や作曲家について、 分かりやすく説明するのは異例中の異例。
大賀さんの福井会場での、思い入れが観客の方々に強く印象づけられた一幕でした。


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